二世帯住宅は二通りある




同居二世帯と完全二世帯の違い!

二世帯住宅には二通りのプランがあります。
それは同居二世帯と完全二世帯という考え方です。
同居二世帯は両親が70歳を過ぎて近い将来介護の可能性があるような場合で、完全二世帯とは両親が60代前後で若くまだまだ元気な場合に一つの家を完全に二つに分けてしまうことを言います。

同居二世帯リフォームのメリット
・建築予算が安い
・無駄がない
・床面積が小さくてもリフォームが可能
・安心できる
完全二世帯リフォームのメリット
・プライベートが保てる
・安心できる
・親子で助け合える

20年で変化していくライフスタイルを考慮する

大きなお金をかけてリフォームする場合は15年~20年先まで見越したプランが必要になります。

特に二世帯住宅を考える場合は親世帯と子世帯の20年の変化を想像し、お互いのメリットとデメリットを分かり合い、譲り合う心がないとうまくいきません。
子世帯のメリットは、共働きでも子どもを安心して見てもらえるとか、親に生活の手助けをしてもらえるなどでしょう。
親世帯のメリットは孫と暮らせるとか、安心して暮らせるといったところでしょう。
しかし10年も経てば子どもも成長するし、親は歳をとります。

リフォームする時点で親が60代前半でまだまだ元気なら完全二世帯も考えられます。
完全二世帯とは一つの家屋に玄関を二箇所とり、浴室やキッチンなど水廻りもそれぞれに設置することです。
家屋は一つでも一度外に出ないとお互いの家に出入りできないので、プライベートが守られることや生活音など気配を感じるので安心できるといったメリットがあります。
しかし完全二世帯リフォームは水廻りや玄関など高額な場所を各それぞれ二つずつ作るので予算が大幅に拡大します。
家を二軒建てるのと変わらないほどにはならなくても、1軒どこではないでしょう。
それでもプライベートが守れることは、子世帯の奥様(血縁でない)などにとっては大切な条件になります。
田舎の家などで敷地内に母屋と独立した納屋や別棟がある場合はそこをリフォームすると予算を少なくすることが可能です。

それに対して同居二世帯とは一つの家屋で玄関やキッチン浴室などの水廻りを共有するタイプになりますが、親が70歳を超え近い将来介護などの可能性があれば同居二世帯にするべきだと思います。
同居二世帯リフォームのほうが予算を少なくできるメリットがあります。
間取りプランの秘訣は血のつながっていない家族のことを重視してあげることでしょう。
例えば嫁に来た子世帯の奥様とか、養子縁組の場合はご主人になります。

リフォーム会社などにプラン設計を頼む場合も、同居の経験のない人がプランをすればどうしてもプライベートの配慮に欠けたものになることがあります。
例えば完全二世帯で玄関を横並びにしたり、子世帯の玄関を両親の寝室の近くへ持っていくなどです。
これでは子世帯の奥様の帰宅時間などに気を使わせてしまいます。
また、同居二世帯で浴室を両親の寝室の近くに作れば、子世帯の入浴で気を遣うのは分かり切っていますが、実際そんなプランを見たこともあります。

家族が多いほどプラン決定は難しい

完全二世帯の例


二世帯住宅のリフォームを計画する場合は家族の意見をまとめることが難しくなります。
家族といえども思いはバラバラで、それぞれの欲求はまったく違ったものになる場合があります。
親子の場合は遠慮がないのですぐにケンカになり、話し合いが進まないケースもあります。
その場合はどちらも納得させらせる第三者に入って頂いて話を進めていくのがベストでしょうが身近な人の方がうまくいきます。

思っている欲求を言語化できるのは10%に満たないといったデータもあるくらいですから、感情が入ると更に難しくなるのは目に見えています。
リフォームを考えたら早期にそのことも頭に入れて、円満に楽しみながらプランを進めていくことをお勧めします。