ピアノにまつわる不思議な話し




Pixabayのvlad_inkovskiyによる画像です

「私がピアノを弾くとお人形さんがおしゃべりするの」

かなり前の話しですが、お客様から相談の電話を頂いた内容が少し不思議な内容だったのでご紹介します。

まだ建築関係の仕事をしていなかった頃の話しですが、営業をしたいた私にお客様から電話があり「娘が不思議なことを言うので調べてほしい」とのことでした。
そのお宅の娘さんはまだ5~6歳でしたが、「私がピアノを弾くとお人形さんがおしゃべりしてくるの」と言った内容でした。

その内容に想像を働かせ、ある程度原因にめぼしをつけて訪問したのですが、とりあえずお母さまから話を聞きました。
ピアノの経験があるそのお母さまは「私がピアノを弾いても人形は話しかけてこない」と言われるので早速娘さんにピアノを弾いてもらいました。

「ね、話したでしょっ」

お母さまにも私にも聞こえなかったので、もう一度弾いて頂きました。
人形はアップライトピアノの上に一体と、ピアノの横に置いてあるサイドボードの上に置かれたケース入りの計二体でした。
耳を凝らして聞いてみると、ピアノの音に交じって何回かピアノではない音がやっと聞こえる程度だったのですが、私が予測した通りの共鳴音だったのです。

半音ずつゆっくり音を出して確認すると、ある一つの音だけに共鳴していることが分かり、お母さまに人形ケースは元より共鳴しそうなものを一つずつ手で押さえて頂くと、サイドボードの後ろにある引き違い戸の片方が原因だと分かりました。

サイドボードがあるので、開けたこともないガラス戸の一枚のガラスが共鳴していたのですが、お母さまが弾かれた曲にはその音が含まれていなかったことも分かり、納得のいく説明をすることができました。
幼い娘さんの想像力で、その共鳴音が人形の声に聞こえたのです。

その話しを楽器店関係者にすると、昔は「その部屋には誰もいないはずのなのに、深夜誰かがピアノを弾いている」とか「エレクトーンが喋った」などよくある話しだとのことでした。
深夜のピアノはハツカネズミがピアノのペダル下から侵入したのが原因で、エレクトーンが喋ったのは漁船の無線を拾ってしまったのが原因でしたが、どちらも現在は改善されているのでそのようなことはなくなったとのこと。

このようなことはリフォームと直接関係はないですが、「小動物が天井裏などに侵入し困っている」などの相談は今でも多く、対応にも苦慮することがあります。
小動物と言ってもネズミからハチやテン、アライグマからコウモリなど近年多種化しているので先ずは駆除業者に相談することをお勧めします。