無駄のないエネルギーを考えたリフォーム
太陽の光と熱
冬の太陽と夏の太陽
冬に太陽の光を多く取り込むことにより、省エネにも繋がりますが、夏は逆効果なのは言うまでもありません。
間取りを考える時、光と風は重要です。
家族が集まるリビングを南に取り、夜しか使わない浴室などは北に取ることがリフォームプランの常識になってきました。
しかし家が密集しているような場所においては、その常識が通用しないことも稀ではありません。
方位で考えると西は夏季が熱く、北は冬季が寒いことなります。
西に大きな窓を取ると夏場が熱く、エアコンのエネルギー消費が増えることになります。
夏季の太陽は高く家の真上を通るため朝夕に東と西から光と熱を受けますが、冬季は太陽が低いため日中でも家の奥深くまで光が差し込みます。
このようなことから南には大きな窓を取り、西は小さい窓にすることになりますが、自分の家がどっちを向いているのかを、正確に言える人は意外に少ないのです。
リフォームを考える前にグーグルマップなどでもう一度自分の家の向きを確認しておくと、窓の位置や大きさを考えるのに役立ちます。
風の通り道
昔と違って日中は家に誰もいなくなることから、換気も機械換気に頼っていますが、天気のいい休日などは窓を開け自然換気をすることをお勧めします。
風の通る家にしたい場合は一つの部屋に対し、二か所の窓を取る方が有効です。
一か所は光を取り入れるための窓で、それとは違う壁面に小さくても窓を取ることによって風を通しやすくなります。
廊下も同じように二か所に窓を取る方が、換気を考える上でも重要になってきます。
現在は防犯やデザインなどの観点から窓は小さくし、少なくすると言った傾向が強まってはいますが、健康的な住宅を求めるなら光と風を考えた設計にするべきだと思います。
夜の光
夜は照明器具の光に頼ることになりますが、LEDの普及で省エネや紫外線をほとんど含んでいないなどのメリットを授かりました。
器具も寿命が長く小型化され安価で購入できたり、一つの器具で昼光色や蛍光色に切り替えもできるようになりました。
以前のような明るさだけの照明器具選びから、今は用途と時間によって光の明るさや色を変える器具選びに変化しています。
特に寝る前は暗めの柔らかい蛍光色にすることにより、安眠に繋がり認知症などの予防にも繋がると言われています。
リフォームにおいて照明器具の位置決定は、電気設備の配線工事が早期に行われるため、後になっての変更が困難になることからプラン段階で慎重に行うことが求められます。
良質な安眠のためにも時間をかけて検討することをお勧めします。