リフォームストレス




リフォームの思わぬストレス

部分改修の場合に住みながらリフォームをすることはよくあります。
しかし楽しいはずのリフォームに思わぬ負担が掛かるのがリフォームストレスです。
ストレスには個人差もあり年齢によっても随分と差があるようです。
やはり神経質な方や年齢が高い方にストレスの影響が大きいと言えます。

考えてもいなかったトラブルでストレスを受けることもあるので、リフォーム工事の前に対策を考えておきましょう。
それではどのようなストレスがあるのか考えてみましょう。

ストレスの原因

・ホコリ(解体工事、コンクリートカッター、クロス下地処理など)
・騒音(コンプレッサー、インパクト、解体など)
・業者の出入り(多くの職人の出入り、資材配送業者など)
・近隣への気遣い(騒音やホコリの迷惑、駐車迷惑など)

リフォーム工事にホコリが出るのは仕方がないことなのですが、ホコリに対する対策も必要です。
「住みながらリフォーム」の場合、工事現場となる箇所と生活空間を仕切る所の養生は出来る限りホコリの侵入を防ぎたいものです。
ビニールシートと養生テープなどで仕切りますが、それでもホコリは侵入すると思っていたほうが無難です。
完全に小さなホコリまで遮ることには限界があります。

それよりも近隣とトラブルになる可能性もあることに注意が必要です。
現場でよく使用するホコリを外に逃がすための送風機ダクトを設置する場合、家屋が密集している所や、マンションなどで使用すると近隣の洗濯物にホコリが付着するなどの恐れがあります。
工事前に近隣あいさつをしていても、多くのホコリが出る工事の前に近隣には、その旨をお伝えしておくに越したことはありません。

特にはモルタルの外壁やコンクリート土間などにカッターを入れる時、想像以上にコンクリートの粉塵が飛散します。
この場合ホコリが飛散しないように水を掛けながら切断していくのですが、その対策を取らない業者も多く見かけます。

コンプレッサーやインパクトドライバーによる騒音も工事をしている以上使わないわけにはいきません。
しかしこれも土日など休日の工事は近隣などに気を遣うほうが賢明です。
近隣とのトラブルを避ける対策は普段からのコミュニケーションが最も有効です。
コミュニケーションさえ取れていれば、多少の事なら「お互いさまですから」と大目に見て頂けますが、もし近隣とのトラブルが起きればこれ以上ないストレスになります。

住みながらリフォームの場合は、毎日のように職人が出入りすることにもストレスを感じることがあります。
リフォーム工事が始まった途端に今までの平穏な生活が一変すると言ってもいいでしょう。
工事に入られる職人は技術職なので人間関係を作るのが苦手な方が多いのが一般的です。
近頃は職人とはいえマナー教育をしている会社も増えたので、昔のようにぶっきら棒な人は少なくなりましたが、それでも決して愛想がいいとは言えない人たちと毎日顔を合わせる事になります。

このようなストレスは気遣いのできる業者であれば最小限に抑えることもできますが、そうでなければトラブルの予防などは施主側が気を遣うことになります。
私がリフォーム工事の担当をしていた時は、お客様のヒアリングで近隣にどのような方が住んでおられるのかまでお聞きしてトラブル予防に努めていました。
時には多くのホコリが出る工事の前日にその旨を近隣に伝えて洗濯物の外干しを控えて頂くくらいの気遣いは必要になります。

リフォーム業者の方はお客様のストレス軽減のためにも、どんな些細な事にも気遣いをすることを忘れてはいけません。
工事前の近隣挨拶から現場周辺のコミュニケーションを図り、工事中も近隣の方の顔を見れば挨拶と工事の状況報告や騒音などのお詫びをすることを心掛けなければなりません。

お客様と施工業者は工事前にリフォームストレスについて情報の共有と対策を話し合う事をお勧めします。
特にホコリや騒音は施工業者にとって常識でもお客様にとっては初めてなので、説明して認識を合わせておきましょう。

工事が終わってお客様から「工事が終わったらさみしくなるわ」と言われるくらいコミュニケーションが取れていれば、お客様にとってもストレスなく工事を終えた証しと言えるでしょう。