中古物件の探し方




中古物件は築年数の古いものほど価値の見極めが難しい。

家の中古物件探し方!

ある程度の規模のリフォームをする切っ掛けになっているのは、ライフスタイルの変化が最も多いと書いた記憶がありますが、近い将来中古物件を購入したリフォームが多くなるのは目に見えています。
人口の減少で家が余ってきているのは言うまでもありませんが、空き家の管理にも問題が多くなっています。

家は住んでこそ長持ちしますが、空き家になって換気が滞ると朽ちていくスピードは何十倍にも速まります。
空き家になると電気を止め、建具も閉め切ったままになるので、屋内の湿度が高まりカビが発生し、その後カビを餌に虫類が増殖し、次は虫類を餌に小動物となるのです。
そうなって朽ちていった家は倒壊のリスクが高まり、近所や通学路にあれば子供の安全も脅かされます。

中古物件を探す場合の注意点

先ずは家よりその場所の災害リスクを探ります

増水するような河川沿いではないかとか、山際で谷が近くにないか、家の周囲は救急車両が入れるだけの道路があるかなどです。

もう一つ忘れてはならない調査が、近隣の人間関係です

家を購入してから近隣とのトラブルで、再びやむなく引っ越しを余儀なくされたといった例が意外に多いのです。
このような近隣調査は聞き込みをする以外なく、不動産屋さんも当てにはできません。

地域性で住み易さが大きく異なる

自治会費を支払ってもよそ者扱いされ、村八分状態の人権侵害とも言えるような状況が最近もテレビで報道されていましたが、現在でもこのような地域が存在したり、その地域の風習なども知っておかないと、祭りに強制参加させられたとか飲めない酒を飲まされたなど、トラブルの原因を作ることになります。

築年数以上に空き年数が重要

中古物件を見極める時、先ずは築年数を不動産書類で、建築確認証と検査済証の有無を確認します。
それによって建築当時の耐震基準や基礎の構造などをある程度把握することが可能です。
空き年数とは空き家になってからの年数で、1年以上の場合は管理状況の確認が必要です。
通電されていて24時間機械換気されていた空き家と電気は解約されて閉め切ったままの管理では、同じ年月でも劣化進行に大きな違いが生じています。

目視する注意点

気になる物件は実際に訪れ内見をします。
しかしただ見るだけでは判断の基準を定めることが出来ません。
最も重要なのは屋根と基礎です。
屋根を確認しようと思ってもドローンなどを飛ばさない限り、状況を目視することは困難です。
そこで先ずは屋根の材質を確認します。

焼き瓦なのかセメント系の瓦なのか、若しくは金属屋根なのか、屋根の谷はステンレスなのか銅板なのかです。
焼き瓦で谷がステンレスなら寿命は長いと思えますが、他の材質なら塗装などのメンテが気になります。
焼き瓦であっても年代別の施工方法によってメンテが必要な場合もあります。
現状の雨漏り状況は内部から天井を目視して、シミ等が無いか確認します。

基礎はクラックの状況を確認して写真に残しておくことをお勧めします。
確認申請の必要ない地域で建てられた住宅の基礎で、無鉄筋のブロックモルタル仕上げであれば、鉄筋コンクリート基礎と区別することは素人には困難です。
専門家ならクラックの状況や、打音試験、鉄筋の計測器などを使って判断する事柄です。

屋内の目視では柱のコケ状態やカビの発生状況は確認できます。
柱の傾き度は小さな水平器などを持参したり、壁のクラック状況で判断します。
壁にカビが発生していたら、その状況を写真に撮っておくことで、購入時のリフォームや修繕の参考目安に役立ちます。
カビが発生しているのは、表面温度が下がったからで、断熱材の欠損や冷気の侵入が疑われます。

内見する時に持参する物

筆記用具、カメラ(動画で撮る方が撮り忘れが少ない)、小さめの水平器、小さな打音試験ハンマー(試験許可要)、スケール(クラックの大きさや天井高、階段の蹴上げなどの確認をするため)、内見項目一覧表(確認する項目を箇条書きにして持って行かないと忘れてしまうため)
夫婦で内見する場合は、目視して確認した結果を記帳する担当と、写真や動画を撮る担当を決めておくとスムーズに事が運びます。

家の価値を見極める

家の価値は自分たちが快適に住める状態にするのに、どれだけの予算が必要なのかを概算で算出して検討することになります。
そこには固定資産税などの税金や、後に必要なメンテ費用なども含めて検討しなければなりません。
いくら立地条件が良くても解体費用が多く必要で割に合わなかったり、リフォーム予算が新築以上に掛かる場合もあります。

特に古い家屋は見極めが難しくなるので、自分たちの欲求を文章化して、専門家に相談することが望ましいでしょう。
多くの物件を検索したり内見するうちに、思いが変わり妥協点が適当になったり、身内や第三者に相談する時も言語化しにくい欲求を文章化しておく事をお勧めします。