部屋のイメージを大きく左右する建具枠や巾木




廻り縁がなければお洒落な部屋になるのに

床と壁を見切る巾木や壁と天井を見切る廻縁、そしてドア枠などは部屋のイメージを大きく左右します。
少し前までのリフォームでは、これらの建材の色やあるなしはそれほど重要視されてなく、ほとんどの場合、設計会社や工務店に任せていました。

しかし今のリフォームでは床や壁の色やデザインと同じく、この見切材によるインテリアデザインで部屋のイメージが大きく変わることは、建材メーカーのカタログを見てもうかがい知ることが出来ます。
お洒落でスッキリした部屋にこだわるなら、リフォーム会社に任せるのではなく自分で考えて見ることで満足度がアップします。

1. 建具本体と建具枠の色は変えることができる

2. 巾木と廻縁の必要性

3. 巾木と建具枠の色を合わせる

4. 窓枠の考え方

5. まとめ



1. 建具本体と建具枠の色は変えることができる

ドアや引き戸などの建具を発注する場合は、建具本体と建具枠を別の色で発注することができます。
工務店やリフォーム会社の提案やお客様からの要望が特に無い場合は、建具本体と枠は同じ色の商品で仕上げられるのが一般的でした。
お客様からしてみれば、建具本体と枠は一体で別の色にできること自体想像できない場合もあります。
建具枠の色を建具本体とは切り離し、薄い色の建具に濃い色の枠や、床と同色の枠にすることで協調性を持たせたり、逆に濃い色の建具本体に白い枠を使って建具だけを強調させるなど自由にアレンジすることができます。

2. 巾木と廻縁の必要性

巾木の必要性で大きい要素は壁の保護です。
床を掃除する場合も、壁の際まで遠慮なく掃除機を使うことが出来ますが、もし巾木を設置しなければ掃除機によるクロスの剥がれなどに注意が必要です。
最近のメーカーカタログには巾木が無くスッキリしたデザインの写真も増えましたが、掃除の事を考えるなら設置した方が無難です。
天井と壁を見切る廻縁の必要性は主に、施工性に伴う要因が大きく、斜天井などには不向きなことから敢えて付けない場合が増えてきました。
廻縁を付けない方がスッキリ見えるだけではなく、そのことにより丁寧な施工が要求されることに繋がっています。
壁の下地(ボードなど)を天井付近は適当にカットして施工しても、廻縁で荒隠しできたのですが、廻縁を付けないとなると隙間ができないような下地施工が要求されることになるからです。
在来工法の住宅では柱や梁も無垢材を使用するため、時間の経過で木が縮み、その影響で壁と天井の境に隙間が出来たりしますが、そのような隙間を目立たなくする意味でも廻縁が使われていたようです。
以前は装飾の役割も果たしていた廻縁ですが、リフォームや集成材を使った新築などでは木材の収縮度合いも少く、廻縁の必要性が低くなっています。
掃除機対策巾木と廻縁なし(突き付け)仕上げ
    

3. 巾木と建具枠の色を合わせる

巾木と建具枠の色を合わせて部屋の輪郭を強調させることができます。
巾木と建具枠は繋がっているため、その色を意識することはデザインを考える上では重要です。
壁や床、建具などに薄い色や淡い色を使うと部屋は広く感じるでしょうが、締まったところがなく落ち着かないことがあります。
そんな時は巾木と建具枠に濃い色を使うだけで輪郭をハッキリさせ、落ち着いた空間をデザインできます。


4. 窓枠の考え方

統一感を出すために巾木や建具枠と同じように窓枠も色を合わせたいと考える方も多いと思います。
そこで気を付けたいのが、窓枠には色が少ないということです。
建材メーカーにもよりますが、建具本体で色を選んだ場合、それと同じ色の巾木や窓枠まで揃えることが難しくなります。
よく似た同色系はあるでしょうがまったく同じ色となると少なくなります。
おそらく建材メーカーも窓枠は窓の色(特に樹脂サッシの色)に合わせた商品を作っているのでしょう。

そこで通常の窓(テラスタイプ窓以外)は独立して設置されるため、まったく違う色を選択するのも一つのこだわりとなるでしょう。
テラスタイプ(掃き出し窓)は巾木と連結しているので、内部建具の枠色と合わせる方が無難ですが、そうすると色の少ない窓枠の方に建具枠を合わすことになり、オーソドックスなデザインになると思われます。

5. まとめ

・廻縁は必要ですか?
・建具本体と建具の枠の色は同じでいいですか?
・巾木は必要ですか?
ローボードなどの家具を置く場所に巾木があると、巾木の厚み分、壁に密着できないので隙間ができてホコリが溜まります。
・巾木の色は建具枠と合わせなくていいですか?
・窓枠の色は建具枠と違ってもいいですか?