リフォーム資金計画





資金計画は慎重に!

リフォームの悩みで一番多いのはやはり資金計画だと感じます。
なぜ資金で悩むかといえば、欲求や要望がすべて資金に関連しているからです。
「少しでもいいリフォームがしたい」とか「安くて親切丁寧な業者選びをしたい」、「できるだけいい商品を使ってほしい」など、すべては資金と繋がってきます。

満足度100%以上とか期待以上のリフォームをしようと考えると、資金をケチっては成功しません。
前回と前々回に書いてきましたが、ある意味「リフォームは思い切り」です。
小さな部分リフォームを3回に分けて計画しているなら、一度に思い切った方が満足できます。

リフォームを考えた時、普通は一番先に資金を割り出そうとしますが、資金を後回しにするのが成功リフォームのコツとも言えます。
先ずは自分の欲求を全て吐き出して言語化し、要望書を作るところから始めてみて下さい。

先に資金計画をしてしまうと、「これも出来ない」とか「ここは諦めよう」となります。
業者を選んでも資金第一優先になり、素晴らしい提案も受け入れることができなくなり、業者に対しても予算が第一優先要望となり提案を牽制することになってしまいます。

最高のプランが出来てから見積もりを依頼し、見積もり予算が出来上がってから資金が作れるか検討しても遅くはないのです。
資金が不足するなら妥協できるところを探して調整してみます。
この時は余裕を持った資金計画をしないと、無理をすれば資金リスクが高くなります。
私のデータではリフォーム工事には平均10%の追加工事が発生しているからです。
それは解体後の思わぬ実態確認(白蟻や漏水などによる腐食被害など)や工事途中の要望追加などによるものです。

見積もりを取らなくても自分で「ザックリ見積もり」をすることも可能です。
例えばハウスメーカーの新築坪単価が50万円から80万円だとすれば、平均で65万円となります。
リフォームをする場所が大まかに決まれば、そこの坪数を割り出し(畳2枚の面積が約1坪)、新築の7割~8割程度で計算します。
この7割~8割は柱や梁などの躯体は残し、床や壁天井などを解体する場合ですが、そこで出た金額に設備機器や解体工事予算などをザックリ上乗せすれば、何となくザックリ予算が見えてきます。
勿論、外壁や屋根などの見積もりとは異なりますが、間取り変更を伴う屋内リフォームには参考となります。

解体が含まれていない新築坪単価に比べ、解体を伴うリフォームの方が予算は割高になるのが普通で、固定資産税などのリフォームメリットを考慮してそのリフォームの価値を知ることにも繋がります。
当然工事規模が小さくなるほど坪単価は高くなりますが、それでも水廻り器具を外して坪単価が100万円を超えるようであれば「その見積金額大丈夫ですか」と疑いたくなります。

リフォームにとって資金計画は最も大切な事柄ではあるのですが、資金を優先すれば満足度に影響が出ることを知っておいた方がよさそうです。

新築に比べリフォームは工事規模や工事種目が多種多様なため複雑で、そのような理由から資金を想像するのを困難にしているとも言えます。
最終的にはリフォーム資金に見合った価値が求められるので、契約の決断はその価値の判断とまります。

私が本音でお勧めしたい順序は、価値(欲求を満たす)があり、その価値に見合った資金が用意でき、その次にその価値を作り出してくれる業者を探すことが理想の契約までに辿る道順です。