リフォーム完成見学会は施主にとってデメリットしかない




リフォームの完成見学会に関わる三者のメリット比較

リフォーム完成見学会に関わるのは施主と見学会を主催するリフォーム会社、そして来場客の三者です。
一番メリットがあるのは当然新規集客できるリフォーム会社です。
二番目にメリットがあるのはリフォームをするときの参考にできる来場者です。
三番目のメリットが少額の対価を受け取る施主です。

このことから一番デメリットを感じるのは施主だということを覚えておいて下さい。

見学会来場者の注意点

リフォームの見学会とは、実際にリフォームをされて引っ越し前のお宅を見学できるようにリフォーム会社が行うイベント企画です。
リフォーム会社は新規集客を目的として行うので受付で住所や氏名、来場動機などを記入することになります。

先ずこの時点で来場者の注意点は、この見学会を開催しているリフォーム会社から何らかの営業アプローチを受けることを覚悟しなければなりません。
どのような営業アプローチなのかはリフォーム会社によって大きく異なりますが、営業ノルマが厳しく積極的な会社なら、しつこいほど営業に来られる可能性も否定できません。
ハッキリ意思表示するまで訪問営業の対象になることは一般的なリフォーム会社で行われていることです。
リフォームをする意思がないとか、見学会を主催した会社でリフォームをする気がないならハッキリとお断りをしておきましょう。

来場者が参考にするのは間取りであったり設備機器の仕様やデザインなどです。
特に間取りは新築と違い参考にはなりますが自分の家に置きかえるのは難しいと言えます。

結局見学会に行く一番のメリット情報は、その見学会を主催している会社の「人となり」などの情報です。

リフォーム見学会に行ってその見学会を主催している会社でリフォームを契約すれば、当然のように「完成時に見学会をさせて下さい」とお願いされることになります。
見学会を受け入れるということは、チラシなどで見学会のための告知をされたり、不特定多数の人に家の中を公開することになります。

見学会を受け入れた人に対するインセンティブとも言える対価は会社により異なりますが、少額の値引きであったり特別にテレビなどの商品が頂けるなど様々です。
しかしそれらは最初から原価に組み込まれた予算なのでリフォーム会社の利益に影響を及ぼすことはありません。

家の中を一般公開されるということは少なからず防犯リスクが高まることになるので、よく考えて返事をしなければなりません。

完成見学会場は他人の家

当然見学させて頂く家は他人が住まわれる家なので注意が必要です。
受付で手袋などを渡されることも多く、壁や設備機器にむやみに触れることはルール違反と言えます。
中には靴下が用意してあり、素足で行けば靴下を履くように促されたりします。
このような見学会場を提供されたお客様へ対する気配りの仕方はリフォーム会社によっても異なります。

この気配りがどれだけ徹底しているかを観察するのも見学会の目的にすることができます。
見学会に小さなお子様を連れてこられ、子どもが何をしていようがお構いなしの家族を見かけますが、そのような状況で会社の対応を見ると「人となり」がよく見えます。

本来なら見せて頂く方も、人様の家なのでまだ良し悪しの分からない子どもを連れて行くことは最初から避けるべきです。

完成見学会を行わないリフォーム会社

リフォーム見学会へ来られる人はプロスペクト(リフォームをする意思の期待値)の高い人なので、リフォーム会社としては新規集客の最高の手段として企画されています。
しかし先ほども書いた通り、顧客側から言わせればこれほど防犯リスクに侵されることはないほどです。

リフォーム見学会が行われる家は完成から引っ越しまでのまだ誰も住んでいない状態であることを不特定多数の人に一般告知され、今度は間取りまで一般公開されることになります。

そのような顧客の防犯リスクを考え、敢えてお客様の家をお借りした完成見学会をしない会社もできてきました。
新規集客を紹介だけに力を注いでいるため、顧客満足重視の会社だからできることのようです。
このような会社はお客様のリスクしかない完成見学会を敢えて行わないことで顧客満足度も上がり、紹介が増えている最も良心的な優良会社と言えます。

見学会で顧客満足度の低下を招く会社

リフォーム完成見学会ほど新規集客に適したイベントはないという理由から、強引に見学会実施を迫るリフォーム会社があります。
完成が近づいてくるとお断りしているにも関わらず強引に見学会をお願いされるので、今後のお付き合いも考えてしぶしぶ見学会に応じてしまうお客様も少なくありません。
リフォーム会社はその見学会で新規集客ができ一時的なメリットがあるでしょうが、お客様の満足度は低下して紹介をしようとは考えなくなることがあります。

更に完成見学会に立ち会ったお客様が、心無い見学客の「センス疑う」などの言葉を聞いてしまえば、見学会を承諾した自分にも後悔することになります。
こうなれば会社にとってもメリットは半減し、デメリットが浮き出ることになってしまいます。

見学会をしてほしくない人にお勧め

見学会を受け入れたくない施主は、約款に見学会に関する条項を記載するなどの条件を出してから契約することを強くお勧めします。