リフォームはリフォームノートを作ることから始めよう




リフォームノートが思い通りにリフォームを導く

今住んでいる家の何が不満でどこをどうしたいのか。
「何となく使い勝手が悪い」「なぜか分からないけど住みにくい」「よくわからないけど気に入らない」といった言語化しにくい欲求を拾い出すことから始めて下さい。

1. リフォームノートに記録する内容

2. 欲求を抽出しリフォームノートに記録する

3. リフォームノートは業者選びにも役立つ

4. リフォームノートを役立てる

1. リフォームノートに記録する内容

・今住んでいる家の不満や欲求を記録する。
・外壁や内装の色や質感を記録する。
外出した時に気に入った外壁の色や外壁の質感を見たら写真を撮り、なぜいいと思ったのかリフォームノートに記録します。
レストランに入った時も気になる内装があれば同じよに記録しておきます。
・気になった間取りを記録する。
リフォーム雑誌を見ていて気になった間取りや、新築の完成見学会で見た間取りなどが気になれば写真に残すと同時にどう感じたのかリフォームノートに記録します。
・リフォーム引き渡し後の心豊かな生活を想像し、感じた事を記録する。
例えば2年後娘が小学校の高学年になって休日に親子で一緒にランチを作っている様子をノートにスケッチしてもいいでしょう。
・生活を想像し記録する。
置きたい家具や家具の位置、コンセントの位置などを記録しておきます。
・よその家の新築現場など工事で気が付いた事を記入する。
自分には関係ない建築現場でも自分が施主だと置きかえて感じた事を記入しておきます。
そうすることで心配事を前もって業者に伝えておけば不安が減るからです。

2. 欲求を抽出しリフォームノートに記録する

誰でも家にはいろいろな欲求を持っています。
しかし言葉にできない欲求や、すぐに忘れてしまう欲求が多く存在することは案外気付いていません。
リフォームを思い立って業者を決め、設計打ち合わせになっても自分の中にある欲求を上手く伝えられないことが多いのです。

しかもその欲求は家族がそれぞれ持っているため、まとめるのが難しいのも事実です。
工事の途中に思い出して変更してもらったり、完成引き渡しの後気付くことも多くあります。

少しでもそんな欲求漏れをなくすためにリフォームを思い立ったらリフォームノートを作り、今の家の不満やこんな家に住みたいといった欲求を思いついた時に忘れず記録することが重要です。
自分の不満や欲求だけでなく家族全員の思いを記録することが重要です。

例をあげれば
・コードレス掃除機の充電する場所に違和感を感じる。
・熟睡できない原因が分からないけど熟睡できる寝室がほしい。
・雨の日に車から玄関まで濡れたくない。
・荷物を持っているとき玄関のカギを開けにくい。
・階段が急で怖いけど今度は広く緩やかな階段にしてほしい。
・キッチンの生ごみを臭いなしで置くところがほしい。
・勝手口が開けにくい。
・浴室の掃除が嫌い。
・電気代を下げたい。
・冬日差しの入るリビングがほしい。
・朝起きた時暖かい部屋がほしい。
・洗濯物が乾きにくい。
・洗濯機から物干しが遠い。
・夜寝付けない。
・地震や津波が怖い。
・食器乾燥機が小さい。
・なぜか家が落ち着かない。
・夫婦喧嘩が増えた。
・子どもの夜泣きが激しい。
・隣人の目線が気になる。
・子どもの成績が上がらない。
・大切な物が紛失して見つからない。

このように不満や欲求はあげれば切りがないほどです。
しかも家とは関係なさそうなことも多くありますが、実は関連があることも少なくないのです。

3. リフォームノートは業者選びにも役立つ

このような不満や欲求は間取りプランの設計段階で打ち合わせをしておくべきです。
料金が発生しない契約までにこのような欲求を伝え提案を待つのが理想です。

ほとんどの場合どのリフォーム会社も、お客様の要望を聴いてプラン設計しますが、特に目に見えないような欲求が満たされる提案をしてくる設計者は経験の多い人です。
どれだけ有名な設計事務所であろうと一級建築士の肩書があろうと経験の少ない設計者が陥りやすいのが、自分勝手な押し付け提案をしてくることです。

一見ハイセンスでお洒落な提案であっても、お客様の欲求が満たされていない提案は高いお金を支払う価値が見い出せません。

経験の多いスキルの高い人は細かいところにもこだわりを持ち、お客様の欲求に対して説明できる理由を持っています。

4. リフォームノートを役立てる

ノートに記録するだけではあまり意味がありません。
リフォームノートの目的は納得できるリフォームをするためです。

実際にはリフォーム会社を選べばその会社の設計担当者などが、お客様の要望を基に間取りや仕様を考えて図面を作りますが、要望が曖昧であったり欲求が伝わってなかったなら設計者の思いが優先されます。

設計者の思いを優先してリフォームをした場合、もしも気に入らない所があれば不満に直結します。
しかし自分の思い通りにリフォームをした場合は、失敗も納得できるので不満にはなりません。

例えばお気に入りの家具の位置を想像していたのに設計者に伝わってなく、その裏の壁にコンセントが作られてコンセントが使えない場合は不満でしかありません。
このような小さな失敗はリフォームに付きものと言っていいほど多くあります。

できる事なら間取りも全て自分で考えて設計する方が納得したリフォームになりますが、技術的にできないことがあったりプロの経験上そうしない方がいい理由があったりするので設計打ち合わせをするのです。

間取り打ち合わせや設計打ち合わせなどの目的は、施主と施工者の認識の違いをなくすことにあります。

例えば施工者側はプロなので平面図を見ただけで立体的に想像することができますが、図面を見慣れない施主は一般的に多くのことを想像するのが困難なのです。
これだけでも施主と施工者と認識に違いが生じることになったりします。

時間の限られた打ち合わせで考えるのも大変で、「まあいいか」とか「お任せします」となってしまうのです。

リフォームノートはそんな時に役に立ちます。
リフォームノートは素人である施主が不足している経験を埋めるアイテムになります。
楽しんでリフォームノートを作るのであれば、スケッチなどを多く取り入れたり色分けしてカラフルなノートを作るのもいいでしょう。

リフォームを思い立ったら自分だけのリフォームノートを作ることがお勧めです。