リフォーム前の片付け




リフォーム前の片付け

リフォームを契約して着工までの間にしなくてはいけないのが片付けや引越しです。
間取り変更などを伴う家一軒まるごとリフォームをする場合はアパートなどに引越しをしたり、住みながらリフォームの場合も改修する部屋の物を移動しなくてはなりません。
片付けや引っ越し作業はリフォーム見積外のためお客様の作業行為となりますが、既に着工の工事段取りができているため、片付けなどの作業を着工までに終えなければなりません。
しかし時間がないとはいえ、この作業がリフォーム後の生活を心豊かにしてくれるチャンスと言っても過言ではありません。

目次

1. 限られた時間に片付けをするポイント
2. 片付け引っ越しの計画を立てる
3. 平日夜の作業

4. 休日の作業
5. 片付け引っ越しの注意点
6. リフォーム前の片付けは普段できない断捨離のチャンス
7. 片付け前に準備するもの
8. 荷物を保管する場所がない時は

1. 限られた時間に片付けをするポイント

・貴重品の保管場所を前もって考えておく。
・車庫や倉庫があれば、工事をする屋内から全てを移動する。
・大きな物から運び出す。
・いらないものといるものを仕分けする。
・小さな物から仕分け整理する。
・仕分けで迷った場合は写真に残していらない物とする。
・特に子どもの物や写真などを片付ける時、思い出に浸らない。
・大きな物の片付けより小さな物を片付ける方が時間を要する。
・家具類を分解して仮置きする場合は付随する部材やネジ類は同じ所に置いておく。
・テレビやエアコンのリモコンなどは紛失しやすいためまとめておく。
・デスクトップパソコンやテレビの配線を外す場合は写真に残しておく。
・アパートなどに引っ越す場合は最低限必要な物だけに留める。(普段使わない物は倉庫などに仮置きするか梱包のまま置いておく)
・リフォーム後使用する家具類は綺麗に掃除をする。(特にキッチン近くに置いていた家具類は裏や底も綺麗に掃除をしておかないと、ゴキブリの卵が残っている場合が多い)

このリフォーム前の片付けは、悪い言い方をすればやっつけ仕事です。
雑な仕事やいい加減な仕事という意味ではありませんが、手間がかかって面倒な仕事ということで、とにかくやらないと終わらない仕事なので、目標を決めて取り組むようにしましょう。

もちろん片付け業者や掃除業者などに頼んでいらない物を捨ててもらったりすることはできますが、業者に依頼すると余分に予算が必要になるので、出来る限り自分で解決したいですね。

処分してなくなるものよりリフォームで残るものに予算を掛ける方が賢明なのは誰もが感じることです。

2. 片付け引っ越しの計画を立てる

リフォームの契約が終わると片付けや引っ越しの計画を立てます。
リフォーム前の片付けは想像以上に時間が掛かるので早めに取り掛かるようにして下さい。
リフォームのボリュームにもよりますが、着工前の土日だけで片付けや引っ越しを全てするような計画には無理があります。

40~50坪程度の家になれば1ヶ月程度片付けや仕分けに当ててもいいくらいです。
そして計画を立てる時は必ず予備日を設けます。
着工の前日に片付けや引っ越しの最終日を予定しても、天候や思わぬ急用で間に合わないこともありうるからです。
毎日している仕事なら時間も読めますが、特に片付けや仕分けはダラダラとなりがちで想像以上に時間を要します。

施主の都合で着工日を遅らすことは工期などの契約内容に影響を及ぼすばかりか、着工日の業者の段取りを大きく狂わせることになりかねません。

3. 平日夜の作業

夫婦共働きの場合は平日の夜に少しずつ小さい物の仕分けと箱詰めをします。
特に食器や文房具などは最低限の物だけ残し、後はいる物といらない物に仕分けして箱詰めしていきます。
本のような重い物は手で持てる程度の荷物にしないと特に階段を降りるような作業は大変です。
タンスや家具の中に収納されている衣類や小物も一度出して仕分けをし、箱詰めしておきます。
平日の夜ということで片付ける仕事量は多くはできませんので、毎日部屋ごとに目標を定めると効率が上がります。

4. 休日の作業

平日に小物などの仕分けや箱詰めをしているので、休日は運び出し作業になります。
運送屋さんに頼まず自分たちで引っ越す場合は、先ず大きな物から順に運び出します。
大きな物から運び出すとみるみる部屋が広くなっていくのを実感できるのでモチベーションが下がりません。

トラックに積み込む作業でも大きな物から積まないと効率よく積むことができません。

5. 片付けや引っ越しの注意点

やはり一番の注意点は事故のリスクです。
特に自分たちだけでなく友人や家族に手伝ってもらう搬出や引っ越しなどは要注意です。

片付けや引っ越しでの事故例

・冷蔵庫など重い物を運搬する時のケガに繋がる事故
・階段で運ぶ時の転倒事故
・ベランダから運び出す時の安全確認不足
・暑い時期の熱中症対策
・運び慣れない仕事でのぎっくり腰
・トラック運搬の荷崩れ対策不足
・家具運搬時の引き出し落下事故(引き出しだけが抜け出て階段下にいた人に直撃した)
・家具運搬時のガラス事故(ガラス戸が外れて床で割れ足を切った)
・家具運搬時の引き違い戸で指を挟む事故
・梯子や脚立からの落下事故(照明器具取り外し中など)

片付けや捨てる物をリフォーム業者に依頼すると高額になる

片付けをリフォーム業者に依頼してもリフォーム業者が行うわけではありません。
リフォーム業者は片付け業者に依頼をして利益を乗せた見積もりをするので、その分高くなります。

リフォーム工事が着工して解体が始まるとバッカンと呼ばれる産業廃棄物を入れる箱が現場に置かれることがありますが、そこへ「いらない物を入れさせて下さい」と言われるお客様がいますが、そのバッカン(バッカンとは鉄製の容器で脱着式コンテナとも呼ばれています)で廃棄するとかなり高額になっていまうので注意して下さい。

住んでいる市町村の処分場と産業廃棄物では同じ処分でも金額は大きく異なります。

6. リフォーム前の片付けは普段できない断捨離のチャンス

物への執着を断ち切り整理することでリフォーム後の収納を増やすことにも繋がり生活に調和をもたらします。
普段捨てられないもので特に多いのは衣類や食器類だと言われています。
一年間身につけなかった衣類は不要と判断して思い切って捨てるようにしてみては如何でしょうか。
クローゼットがスッキリ片付けば毎日の洋服選びも楽しくなります。

食器も頂き物などで使わないものがカップボードを占領していることが多く、使い勝手を悪くしています。
カップボードに入っている食器は普段使わないもので、毎日使う食器は食器洗浄機の中と言うのはよく聞く話しです。

片付けのポイントで大きな物より小さな物の方が時間を要すると書いていますが、特に時間が掛かる物が書類です。
書類は必要な物だけを選んで片付けますが、必要か不必要かを見極めるのに時間が掛かるのです。
収納アドバイザーには書類は全捨てが基本と言われる方がいますが、それでも契約書類や保証書、不動産関係の書類や医療関係のものなど大切に保管しなければいけないものがあります。このような大切な書類も紛失したり探さないと出てこない方は片付け下手で、すぐに出てくる方は片付け上手と言えます。
この大切な書類だけを残し、不要な書類を全て捨てることによって紛失もなくなり整理上手になります。
この際、書類はファイリングしてリフォーム後は同じ場所に保管するようにすると失くしたり探すことはなくなります。
ファイリングするコツはテプラやインデックスを使ったり色分けするなど、とにかく分かりやすくすることです。

思い出の写真などは片付け時に出てくると、つい長い時間見てしまいます。
これが片付け時間を長引かせる原因になっています。
これらの写真や書類、文房具や薬、食器などの小さいものは平日の夜に少しずつ仕分けしておくと、土日に行なう大掛かりな片づけや引越しの時間短縮に大きく貢献してくれます。

重いものは専門業者に任せるほうが事故などのリスクが減ります。
特にピアノや金庫、大きな冷蔵庫などは取り扱いが難しい部類になります。
よく相談を受けるアップライトピアノでも普通のサイズで230㎏前後の重量があり、人数を増やせば運べるといったものではありませんので、購入した楽器屋さんか専門の運送屋さんに依頼して下さい。
リフォーム後にピアノの置き場所が無かったり、必要無いと判断するなら、思い切って引き取り業者に依頼するのが賢明です。
片付け仕事を扱う業者も多く存在しますが、全てを任すと3LDK程度でも20万円~40万円くらいの予算を必要とします。

本も仕分けて必要な物だけを残すようにしたいものです。
本棚が必要なほど多くの本を所有したい人は、リフォームのプランに作り付けの本棚を入れておかないと、既製品の本棚では掃除や地震対策が困難です。
リフォーム業者に部屋に合わせた本棚などの家具を製作依頼すると想像以上に高い見積もり金額になることがあります。
そのような時は、既製品を探して作り付けのように施工して頂くことも可能なので相談してみて下さい。

7. 片付け前に準備するもの

・ダンボール箱(小物片付け用)
・ダンボール製ハンガーボックス(洋服を掛けたまま梱包するため)
・マジック(ダンボール箱に何を入れたか記入するため)
・養生テープ(2種類の色を買って分別した物を色分けしておくと業者や知人などに引っ越しを頼んだ時説明が楽になります)
・梱包用緩衝材(小物梱包用のエアーパッキンロールやペーパークッションなど)
・不要毛布(冷蔵庫や洗濯機など大きな物を運び出す時に使用するため)
・カッター、ハサミ、工具、荷造り紐、軍手

引っ越し業者に依頼をすれば梱包も全てして頂けますが、料金が高くなるので出来る限り自力でしたいところです。
そうすることで少しでもリフォームに予算を廻せます。
リフォームのビフォーアフターは家が綺麗に使い勝手良く生まれ変わるだけではなく、整理や断捨離によって心が潤った暮らしに変えることも目的にしてみることをお勧めします。

8. 荷物を保管する場所がない時は

荷物の保管場所がない場合はトランクルームと宅配がセットになったサービスがお勧めです。
トランクルームを選ぶ場合は預ける物と期間や料金によって選択するようにしましょう。

今は全国どこからでも家具や生活用品などの荷物をWEBより申し込みをして預けることができるので、保管場所がない方は非常に便利です。

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