収納が少ない家の片付け術




収納が少ない家の片付け術

片付けたいけど収納がない

あなたは片付かないのを収納が少ないせいにしていませんか?
あなたは片付けることを収納の中にしまうと勘違いしていませんか?
あなたは何も出ていない部屋を片付いていると勘違いしていませんか?

 目 次

1. 実は収納術だけが片付けではない
2. 片付けの目的は癒される家にすること
3. ゴミ屋敷は寂しさの象徴
4. 生活の証しが心を癒す
5. 収納は入れる工夫より出す工夫

1. 実は収納術だけが片付けではない

収納とは中に入れてしまっておくことや、タンスや収納専用の小さな部屋に収めることを言います。
そのため収納と片付けを同じ意味に捉え、部屋から物をなくすことが片付けだと勘違いしてしまうのです。
実は家にあるすべての物を隠してしまうのではなく、できるだけ出す工夫をするのが片付けなのです。
「どうして出すのが片付けなのだ」と思われるでしょうが、物は本来使ってこそ価値があるのです。
例えば使わないまま一年間パントリーにしまっていたフライパンは果たして価値があるのでしょうか。
既にあること自体も忘れ去られたフライパンになってはいないでしょうか。
そのフライパンにしてみれば使われてこそ価値を認められるのです。
そして使ってあげようと思うなら出して目に触れるところにあるのが一番なのです。

しかし物を出しておこうと思うと、部屋のどこに置くのが一番馴染んでくれるのか考えなければなりません。
そのしっくり馴染んでくれる場所を探すのが片付けと言っても過言ではありません。

私が推奨する片付けは物をしまって見えなくするのではなく、どれだけの物を出して部屋に馴染ませることができるのか考えることなのです。

そして片付けで最も大事な心を動かすことが、しまうより出すことで叶うのです。

前回書いた「片付けのコツは心を動かすこと」を見てもらえればその意味を理解して頂けることでしょう。

※参考記事

いくら片付ければ綺麗になると分かっていても、心が動かないと片付けはしないのが普通です。片付けも掃除も本来はネガティブ行動なのでポジティブな気持ちに変えると心が動きます。

2. 片付けの目的は癒される家にすること

部屋を片付けるのはスッキリしたいからでしょうか?
確かに乱雑に散らかった部屋では落ち着きませんが、それなら掃除をしていらない物を捨てるとスッキリします。

もし部屋にある物をすべて捨てて何もない部屋にすればスッキリはするでしょうが、味気も落ち着くこともできない生活感のない部屋になってしまいます。
新生活でアパートなどの内見をした時に感じる寂しさや物悲しさと同じです。
しかしその時、この部屋で心が安らいだ生活を送っている未来を想像をして部屋づくりに心が動くのです。

部屋には物があって初めて安らいだり落ち着いたりできるのです。
その見える物が部屋のどこにあれば安らげるのか考えるのが片付けです。

逆に言うと今の家づくりは収納を作り過ぎています。
収納が多すぎて物を出す工夫ができなくなっているのです。

物には買った時のこだわりがあります。
こだわりを持って買った物を、部屋のどこにレイアウトするれば心が安らいで落ち着けるのか考えるのが片付けなのです。

以前書いた 雑然の美学「月鳥は月だけを想う」 にもヒントが隠されています。
※参考記事

3. ゴミ屋敷は寂しさの象徴

テレビでゴミ屋敷を取り上げて話題にしていることがありますが、そのほとんどが一人暮らしです。
わざわざゴミを拾ってくる人までいるようですが、なぜそのような行動をするのか疑問です。
しかし考えて見ればゴミ(物)に囲まれていたら寂しくないのではないでしょうか。
ともすればゴミ(物)に囲まれていた方が落ち着くからなのかも知れません。
それらは寂しい心をゴミ(物)によって埋めている証しです。

逆に大家族でも散らかり放題のリビングを見ることがありますが、これらは動物のマーキング行為と似ていてリビングという共有スペースに自分の物を置くことによってその場所を心安らぐ場にしている可能性が伺えます。

どうも人には寂しさを物や食べ物で紛らわす習性があるように思えます。
しかしいくら心が癒されるとはいえゴミ屋敷のようにするのはお勧めできないので、少し物の置き方見せ方を工夫して癒しを求めてほしいのです。

4. 生活の証しが心を癒す

我が家が癒されるのは生活の証しが見えるからです。
外での緊張感から解放され、我が家に帰ってほっと一息落ち着けるのは絶対攻撃を受けるようなことのない安心感や、自分のテリトリーを意味するこだわりの物に囲まれているからに相違ありません。

うっかり誤って大きなお皿を落としてしまった時に付いた床の傷一つも生活の証しなので、掃除をしていて目に入ればその当時の生活を思い出して心が癒されることがあります。
昔は大切な大黒柱に子どもの成長を印す傷をつけていた人もいるくらいですが、それも癒されるための生活の証しに違いはありません。

こだわりを持って買ったものなら使ったり見たりして生活の証しとすることで、心が癒され安らぎを得ることができます。

正に片付けとは生活感を演出し、生活の証しを作ることなのです。

5. 収納は入れる工夫より出す工夫

昔に比べ収納に入れる物は少なくなっています。
生活スタイルの変化で毎日布団を入れる押入れや座布団もいらなくなっています。
親戚の人が泊まったり家で行う行事もなくなり、食器や鍋なども最小限生活に必要なものだけで事足ります。

築年数の古い家では一回も使ったことのない物が収納の中で長年眠っていたりします。
一度収納の中の物をすべて出して確認してみると、処分できるものが多く出てくるでしょう。
ほとんどの家で衣類も多すぎると言っていいほどあります。
袖を通したこともなく忘れていたような服やもう着ないだろう衣類も多く残されていたりします。

そのような処分する物も収納から出さなくてはなりません。
毎日収納に入れる物は洗濯した衣類や着ていた衣類、使った食器や調味料などです。
このように考えて見ると収納に入れなければならない物はそんなに多くないはずなのに、収納が足りないと感じるのはなぜなのでしょう。

処分するのは勿体ないと思い、物が増え続けるから収納が足りなくなるのです。
買う時には入れ替えを意識したり処分する勇気が必要です。
そしてもう一つ買うときに考えてほしいのが、収納せずに出しておいてもインテリアとして心を満たしてくれる物かどうか判断してほしいのです。
例えば調味料一つでもキッチンの上やダイニングテーブルの上に置いてあっても、違和感なくお洒落にたたずんでくれるものを選ぶようにします。
生活空間にお洒落に溶け込んでくれる物であれば収納の中にしまわなくていいだけではなく、見ているだけで心が潤います。

収納が少ないと思っている人は、入れる工夫ではなくて出す工夫をして下さい。
きっと心安らぐ落ち着いた生活を手に入れることができることでしょう。