水廻り工事の相場




キッチンや浴室工事に相場などありません

リフォームチラシの金額は集客用

正直水廻りリフォーム工事に相場など存在しないと思っています。
中には浴室工事としてタイルの浴室からユニットバスに取り替える工事が100万円から150万円などと書いてある記事や、会社によってはキッチン浴室洗面トイレの4点セットが工事費込みで150万円と書いてあるチラシを見たりすることもあります。
実際にはユニットバスの器具だけ見ても数十万円から数百万円と幅があります。



そのような広告に書いてある金額は、全てお客様を集めるためだけに書かれている数字だと言うことを覚えておきましょう。
当然より良い商品を安いと思ってもらえないと集客できないので、それなりに魅力ある商品と価格に設定してあります。

キッチンやユニットバスは工事とセット

しかし電話で問い合わせをしたからと言ってその価格で注文することはできません。
リフォームを売っているので工事付きだからです。
その広告価格には必ず工事規定がなされています。
要は基本工事と言われる工事金額で設定されているのです。
家は一軒一軒間取りや寸法も違えば、老朽化具合も違うので、現場調査をしないと基本工事だけで器具を設置できるかどうか分からないのです。

しかも会社によっては、取り替えた器具の撤去費や処分費まで基本工事から外されている可能性もあるのです。
現場調査をして見積もりをしたら150万円の広告価格が倍の300万円となる事さえ否定できません。
逆に150万円だったとしても付随した工事を極力省いた見積もりになっていたりもします。

どういう事かと言うと、通常はキッチンを交換する時にいくら同じ場所だとは言え古いキッチンを撤去したら、配管も全て取り替えておかないと漏水のリスクが高まります。
しかし基本工事には配管の取り換えまで含まれていないので極力古い配管を残したまま工事をしてしまうことがあるのです。

リフォーム会社と量販店は売りたい主力商品が違う

お客様にそこまでの知識がない場合、安くでキッチンリフォームが出来たと喜んでいたら、数年後漏水でまたそのキッチンを取り外して修繕すると言ったことにもなりかねません。
そのような事をよく聞くのが、とにかく器具を売りたい電化系量販店やホームセンター系の水廻りリフォームで、見積もりをしたら広告価格よりかなり高額になったとよく聞くのはハウスメーカー系リフォームです。

全てとは言えませんが、器具を売りたい量販店系と工事を売りたいハウスリフォーム系の違いです。

広告の金額だけを見てそれが相場だと認識することは間違いです。
特に水廻りリフォームの場合は器具と工事という全く違う要素を判断しなければならないので、お願いする会社の特徴も知っておくと間違いも少なくなります。
会社によっては見積もり明細が器具代金と工事一式と言ったような超アバウトな内容の物も少なくありません。
そんな見積もりでは配管をどこまで取り替えてもらえるのかも分からないので、誤解が生じてしまいます。
必ず一つ一つ細かいところまで金額が入った明細書をもらっておくようにしましょう。
キッチンやユニットバスなどはメーカーのショールームで細かく決めた内容のメーカー参考価格を頂けます。
これはほとんどのメーカーでショールームから直接郵送してもらう事も可能だと思います。
その内容を実際工事して頂く会社から見積もりを取るので間違いはありませんが、工事は既存器具の撤去費や処分費と新しい器具の設置費、配管は材料とメーター数やそれに付随する工事をハッキリさせておかなければなりません。

キッチンやユニットバスの設置費はメーカーで大きな差がある

もう一つ気になるのはユニットバスやキッチンなど器具の据え付け設置費です。
ほとんどの場合ユニットバスはメーカー設置になり各メーカーの施工店により有料で設置されます。
リクシルなど一部は器具価格に設置費が含まれている場合もあるので、選ぶメーカーやランクによってもかなり金額差が生まれます。
キッチンもメーカー設置の場合は、大工さんなどの職人日当と比べ結構高額な料金設定になっています。
その金額設定根拠もハッキリしませんが、おそらく責任料なのでしょう。

量販店やホームセンター、全国展開しているハウスメーカーやチェーン店系などは全ての商品のコストパフォーマンスに優れているのではなくて、それぞれ会社によってメーカーと契約している商品ランクなどが存在します。
例えばパナソニックが強いチェーン店もあればリクシルに強いリフォーム店もあります。
その中でも例えばリクシルのこのランクだけはかなり安くなると言った具合です。

もしメーカーやランクなどにこだわりがあるのなら、どこのリフォーム店がそのメーカーに強いのか前もって調べてみて下さい。
一度その店に行って見ればカタログなどが置いてあるのですぐに分かるはずです。

水廻りリフォームも器具交換だけでなく、風呂と脱衣室やキッチンとダイニングなど、総合的に考える必要がある場合は特に相場的金額からは外れてしまうので、チラシで見た数字のような集客のためだけに作られた金額は当てになりません。