リフォーム業がクレーム産業から脱却するには!




クレームをなくせば利益が倍増する

建築業界、特にリフォーム業はクレーム産業と言われていました。
いや、今も尚言われています。
そのせいで建築業(リフォーム業)に従事したいと考える人は少ないのが現状です。
しかしクレームさえなければこんなに楽しい仕事は他にないかも知れません。

  目次

1. リフォームの仕事が楽しい理由

2. リフォーム業がクレーム産業と言われ人気がない理由

3. クレームがなければ会社はこうなる。

4. クレームをなくすには原因を取り除かなければなりません。

5. 経験することが大きなスキルアップに繋がる

それでは先ず楽しいと思える理由から見て行きましょう。

1. リフォームの仕事が楽しい理由

・リフォームの仕事は奥が深い
建築の中でもリフォームの仕事は特に奥が深いと思えるのは、ハウスメーカーが建てる新築住宅などに比べ規格化しにくい点にあります。
お客様の要望や欲求が多種多様なのに加え、リフォーム対象の家の構造や築年数にも大きなばらつきがあるからです。
そのため必要とされる知識も新築には比較にならないほど多岐に渡ります。
単純とはかけ離れたその奥深さがリフォーム業の楽しさでもあります。

・お客様の人生に大きく関われる
お客様にとっても生活をする家をリフォームするというのは人生の大きなイベントです。
その分完成した時の喜びも大きく感動を共有することができます。
このお客様との感動の共有は、仕事をする者にとって一番のモチベーションにもなり遣り甲斐に繋がります。
お客様の欲求が叶えられ、お客様の人生が楽しい方に変わっていけば仕事の意義も深いものになります。

・リフォーム業に携わる年数が長くなるほど営業が楽になる
これはリフォームに限らず言えることですが、リフォーム業はリピート産業だということです。
お客様に一度信頼を得ると生涯にわたって顧客になって頂けるので、年数を重ねるほどリピートや紹介を頂けるお客様が増え、営業が楽になってきます。
要は人気商売なので営業をしなくても受注ができるようになっていくということです。

・クリエイティブな仕事なので飽きない
お客様の要望やプロとしての自分の提案を想像して形にしていく、正に創造なので仕事は単調ではなく飽きることはありません。
ものづくりの楽しさと相まって仕事として充実することは間違いありません。

2. リフォーム業がクレーム産業と言われ人気がない理由

リフォームの仕事には高いスキルが必要です。
しかも知識だけではなく経験でしか身につかないスキルも多く、その意味では新築以上のスキルが求められます。
しかし中にはスキルがない新人にも高いノルマを与えられ、その結果クレームが増え離職率も上がるといったリフォーム業にとって最も負に繋がるブラック循環になっている会社が存在します。
そのような悪循環に陥っている会社が少なくないことが、クレーム産業と言われる原因になっています。
クレームが増えたり人材のスキルが上がらないのには理由がありますが、その原因を追究せずに続けている会社も多くあります。

次のようなリフォーム会社はどこかが間違っています。
・クレームが多く利益を圧迫している。
・離職率が高く人が育たない。
・リピートや紹介が少なく集客に苦労している。
・未収金が多い。
・仕事は下請けに丸投げしている。
・顧客満足より利益重視。
・クレームの原因を追求せずに下請けのせいにしている。
・集客を紹介サイトに頼っている。
・クレームは値引きで対応している。
・スキルの高い社員がいない。

3. クレームがなければ会社はこうなる。

・クレーム対策費用が必要ないため原価が下がり利益率が上がる。
・未収金が減り、利益が上がる。
・顧客満足度が上がりリピートや紹介が増える。
・社員のストレスが減り離職率が下がる。
・離職率が下がるので社員のスキルが上がる。

4. クレームをなくすには原因を取り除かなければなりません。

クレームが発生してから対策をたてたり、そのためのマニュアルを作成するより、クレームの原因を取り去ることが重要です。

参考:クレーム予防 https://reform.saigayumelife.site/page-320/

クレームの原因にはありとあらゆることが考えられますが、それらのクレームに繋がる些細なことを一つずつこまめに取り除くことが必要です。


リフォームで多いクレームの原因

・お客様との認識の違い
工場などで生産するものづくりのクオリティーと、現場で作り上げるリフォームクオリティーでは違いは明らかですが、お客様への説明が不十分だとクレームになることがあります。
その他にも仕上がりの思い違いなど、説明不足が招く認識の違いがクレームになることは多く考えられます。
工事をする側が常識と思える事柄も、お客様との認識の違いでクレームになった事例は多くあります。

・些細な違和感がクレームの種

現場で些細な違和感を感じることはよくありますが、それらは全てクレームに発展する可能性を秘めています。
リフォームでは多くの職人が現場に入りますが、その一人一人の言動がクレームを招く要因になるのです。
些細な違和感もそれが何か声に出して伝え、クリアしておかなければ後になって大きなクレームになることさえあります。
以前タカタ製のエアバックが大きな問題になりましたが、それとて製造過程で違和感を感じていた人がいたかも知れないのです。
早い段階で声に出す人がいて解決していたならと思えてなりません。

5. 経験することが大きなスキルアップに繋がる

リフォームのように内容が多岐にわたっている仕事は、経験値がそのままスキルになります。
しかし、多くのリフォーム会社では分業制(営業、設計、現場管理など)を取り入れ、それこそがスキルアップに繋がると信じられています。
そのため営業には設計や現場のスキルは低かったり、現場では営業のスキルが不足するなど、担当間でチグハグした認識や責任で仕事が行われることが多いのです。
特に新人の内はリフォームの全てを経験することで補うことができるスキルも多くあります。
大手のリフォーム会社やハウスメーカー系のリフォーム店でよく見られる分業制は、新築に特化した営業システムで、地域密着のどんな小さな要望にも親身に対応しなければならないリフォーム店には向いていません。

分業制の会社では新人教育もOff-JT中心でOJTが疎かになりがちになっています。
それらは完成見学会集客でその都度、大型物件ばかりを狙う会社の手法に見えますが、本来リフォーム業の有るべき姿は、地域に根付きリピートと紹介だけで年間の目標売り上げを達成できるのが理想です。

お客様の立場から言えば、会社や人となりが見え、対応が早くいつも期待以上の仕事をしてもらえることが安心して任せることに繋がるのです。