リフォームに必要な職人気質とは(業者向け)




リフォームに求められる職人気質とは

リフォームには多くの職人が携わっていますが、時代の流れで職人に要求される資質も変化しています。

リフォームと言えば大きな工事ばかりではなく住みながらの工事も多く、建築の中でも職人がお客様と直接触れ合うと言ったことでは新築とは別の意味を持ちます。
つまりお客様の満足度に職人が大きく影響しているのです。
職人と言えば昔は「頑固一徹」のイメージが強く、個性的で人間関係を築くのが不器用な印象を持っていました。
しかし今リフォームに求められている職人には、営業職以上のホスピタリティー精神が必要だと感じています。

リフォームに於いて優秀な職人とは

・細部にまで行き届いた技術的クオリティーの高い人
・仕事のスピードが速い人
・口数の少ない人(必要外の事を喋らない)
・挨拶やお客様の質問に丁寧に笑顔で答えることが出来る人
・チームワークのとれる人
・多能工(マルチスキル)な人
・気遣いの出来る人
・清潔で片付けができる人
・責任感のある人
このような職人は、リフォーム業にとって最も付加価値の高い人と言えます。
営業の話しなど一切しなくてもリピートや紹介を頂けます。
お客様から指名して頂けるので、職人としても仕事がなくなることもありません。
口数の少ない多く喋らない人と言うのが勘違いを受けやすいところですが、多く喋る人は仕事の手も止まるので好印象にはなりません。
ただ、お客様と話しをするときには笑顔であることが条件になります。
仕事に集中している時のきびしい顔のままだと、お客様との距離が遠くなります。
頑固一徹なイメージの職人もお客様に笑顔で話すだけで、「なんて優しい人なんだろう」と言う風な印象に変わります。
この仕事の顔と会話の顔を使い分けることが重要なのです。
もう1つ説明を要するのが多能工な人です。
マルチスキルとも呼ばれる多能工な人とは、自分の仕事の範囲から少し外れていても、出来る仕事なら積極的にこなすということです。

リフォームに向かない職人の例

「この配管を外してくれないとボードが貼れない」と工事担当者に電話を入れる大工さんがいたとします。

工事担当者が現場に行って見るとビスを2本外せば事足りるので大工さんにお願いすると、「これは私の仕事ではない」と言われ設備屋さんに電話を入れ外してもらいました。
少し極端な例ではありますが、自分がすれば数分で解決できることを、この大工さんのとった行動で二人の人を動かしチームワークを悪化させてしまったのです。

多かれ少なかれリフォーム現場ではこのようなことが頻繁に見受けられます。
最近の受注競争の激化で職人の賃金も削られてきているように思えますが、優秀な付加価値の高い資質を持った職人には当然高い賃金を払うべきだと考えます。
既に時代の流れが価格競争から非価格競争(価格以外の要素で競争すること)に変わっていることからも、優秀な職人を雇ったり育てる意味の大きさを分かって頂けると思います。