リフォーム営業のマネージメント
マーケティング用語のリソースとは営業の資源、資産の事を指します。
リソースが無いのにリフォーム営業で多くの受注を取ることは不可能です。
営業経験の長い人にとっては過去の顧客も多く、リソースも大きくて当然ですが、営業経験が1年にも満たない人にはまだ自分の顧客もほとんど無く、リソースも小さいので受注も出来ません。
しかし今の企業は昔の企業のように一人の人材による利益の損益分岐点がマイナスのままで何年も待ってはくれません。
マネージメント任務のある課長職などには、新しく入社した人材を1年でその新人に掛かる経費以上を稼ぎ出す人材に育て上げる責任を負います。
当然リソースの少ない新人に受注目標を持たせて契約数字を上げろと発破をかけるだけでは実績も出ず、お互いストレスを増やす原因にしかなりません。
それではマネージメントとは言えず、数字の根拠となるものはどこにも存在しないことになります。
リソースの観点から新人育成を考えるなら、その根拠となるものは採用の是非を考える段階から始まっていると言えます。
その人材が1年間で自分に掛かる給与や経費を自ら解決できる程度のリソースを作り出すことが出来るか判断するのです。
その人が再就職なら今までの顧客や友人知人、親戚の数などで、そういったリソースの価値を高める能力を見極めることになるのです。
今持っているリソースと入社後1年で作るリソースの数と、そのリソースが実績に繋がるまでに育て上げるだけのコミュニケーション能力が必要になるのです。
リフォーム営業で大切なのはリソースの数だけではありません。
そのリソースのレバレッジ力が問われます。
レバレッジとは「てこの原理」のことで、FX(外国為替補償金取引)などでよく使われている言葉です。
要はどんなに大きな資産を持っていても、その資産が受注に繋がらない資産ばかりならリソースとしての意味を持たない事になるのです。
例を挙げると、友人だと思っている人の兄弟がリフォームを考えているのに、その情報ももらえず紹介もして頂けないのは、その友人をリソースに入れていてもレバレッジ力はゼロなので資産価値はないということになるのです。
逆にその友人から何度も紹介を頂いたり、応援して頂いた実績が作れたなら、その友人のリソースとしてのレバレッジ力は高いと判断できます。
勿論紹介して頂いたからには期待以上の仕事をして、満足度を上げ、喜んで頂いた上で今度はそのお客様をリソースとして育てる事になるのです。
お客様側の立場でこのような文章を読むと失礼で悪いイメージを持たれるかも知れませんが、あくまでマーケティング理論に基づいた話しとして捉えて頂くと幸いです。
お客様にとっても紹介したいと思えるくらいの満足できる仕事をしてもらえれば嬉しいことです。
先ほどの友人のように両極端な例ができるのは、普段の行動や意思表示が大きく影響します。
いくら信頼できる友人でも「リフォームの情報があれば教えてほしい」とか「紹介してほしい」と意思表示をしておかないと、どんないい情報も友人の前を素通りするだけなのです。
また、常日頃意思表示はしていても素行などが悪く、少しでも信頼に欠けるような行動をしていればそれはそれで紹介などして頂けないでしょう。
今回はリフォームにおけるリソースとレバレッジについて書きましたが、これがリフォームマーケティングの全てではありません。
しかし大きなマーケティング要素の一つだと思っています。
マネージメントに悩まれている方に少しでも参考になれば幸いです。