リフォーム会社を決める前にやること




失敗や後悔のないリフォームの第一歩

リフォームをしようと家族で話しが決まれば次は業者選びです。
しかしその業者を選ぶ基準は単純ではありません。
何を基準に業者選びをしたらいいのかその根拠を明確にする必要があります。
そんな時におすすめなのが欲求を書き出すことです。

言語化できない欲求も書き残す

リフォームをしようと思った時から欲求を書き残すのが絶対という訳ではありませんが、書き残すことで失敗や後悔を減らすことに繋がります。
失敗や後悔とは業者選びの失敗や予算超過したときの後悔、思いと違ったことなどです。

特に言葉にできないような不満や、技術的に可能か分からないような欲求も含め書き出しておきます。
例えば「理由は分からないけど片付かないキッチンだ」と言った不満などです。

先ずは業者に相談する前に欲求を書き残すことから始めるのがお勧めです。

LDKリフォームの欲求を質問形式で拾い出した例

欲求の中でも優先度の高いものにはマーカーを引いておきます。

・なぜそのリフォームをしようと思ったのか
  キッチンが古くなって新しくしたい
・どんな間取りが希望なのか
  間仕切りがなく広い方がいい
・今の不満は何か
  キッチン収納が不満
  引き出し式収納にしたい
  昼照明を点けても暗い
  ダイニングテーブルが狭い
  ダイニングの椅子が重い
  換気フードの掃除が大変
  どこか分からないがお洒落じゃない
・動線などの要望はあるのか
  DKの窓を掃き出しの大きな窓にして明るくしたい
  外壁の窓側に通路がほしい
・キッチンメーカーなどのこだわりはあるのか
  こだわりはないがリクシルキッチンの収納に興味がある
  他のメーカーのキッチンの情報も知りたい
・ダイニングテーブルの大きさや高さの要望はどうか
  今のテーブルは少し小さい
  広いリビングが取れないならダイニングテーブルを低めにしてくつろげるダイニング
チェアを置きたい

・段差解消の床基準はどうしたいのか
  段差解消はしたいが予算は掛けたくない
・家族の要望はあるのか
  夫はリフォームの予算を気にしている
  娘はこれからもダイニングで宿題をしたいようなので照明を気にしている
・照明はどんな感じが希望なのか
  キッチンの手元は明るくしてリビングは柔らかい光にしたい
・どんな家電製品を使いたいのか
  電気炊飯器、レンジ、トースター、コーヒーメーカー、電気ケトル、ホットプレート
・コンセントの使い勝手はどうなのか
  コードレス掃除機の充電器を収納内に納めたい
  ダイニングテーブルでホットプレートを使いたい
  低い位置のコンセントは必要ない
  家電収納のコンセントを充実させたい
・部屋の雰囲気をどうしたいのか
  少しでもLDKを広く見せたい
  できればウッドデッキも作ってDKと一体化したい
・どこかで見た見本的なものはあるのか
  〇〇さん宅のリビングがお洒落で参考にしたい

このように拾い出すと想像以上に多くの欲求があることを実感することができますが、書き出しておかないといざという時思い出さないことも多くあります。
リフォーム業者を先に決めた場合は打ち合わせで言葉にできなかったり、せっかくの欲求が叶えられないことにも成りかねません。

書き出すことで心の中の欲求が表面化され業者選びや満足感に繋がっていきます。

なぜ先にリフォーム会社を決めない方がいいのか

リフォームをしようと思ったときからできる限りの情報を集めようと考えるのが普通です。
例えばキッチンをリフォームしようと思ったらどこのメーカーのシステムキッチンがいいのかやどんなタイプのキッチンにしようかなどと情報欲求が生まれます。

ところがこの段階から業者選びをしてしまうと自分の欲求とは関係なく概ねリフォームが決まってしまうことになってしうのです。
なぜかと言うと業者を決めた段階でキッチンのメーカーも決まってしまい、タイプなどもその会社の提案を待つ準備になるからです。

リフォーム会社によってお勧めされるメーカーはほぼ確定されると言ってもいいくらいです。
リフォーム会社が勧めるメーカーはこれまで一番販売実績があり、何より利益を得やすいメーカーになります。

そしてその提案に従う方がコストパフォーマンスの高いリフォームに繋がりますが、それは必ずしも施主の欲求を満たすものと一致する訳ではありません。
もしお勧めでないメーカーの欲求を通した場合はコスパを期待することはできないでしょう。

例えばIHクッキングヒーターを買い替える場合にあまりお金をかけたくないと言う欲求であれば家電量販店で求める方が安いでしょうが、IHを買い替えるついでにキッチンが暗いので窓を新設してほしいと言う欲求があるならその家の構造が分かっているハウスメーカーのリフォームの方が安心ということになります。